「頑張ります」「努力します」。選手たちから、よく聞く言葉です。その気持ちは素晴らしいと思います。
一方で、私自身は、ソフトテニスを「努力しよう」と思って続けてきたわけではありません。好きで、楽しくて、もっとやりたかった。今回は、小学生のコーチをメインに担当していたときに伝えたことと、その言葉に込めた私の考えを書いてみます。
この記事は、私自身の経験と考えをまとめたものです。すべての選手に同じ声かけが合うとは考えていません。私が教えていた選手たちにとっても、最善の言葉だったかどうかは分かりません。環境や状況、関係性によって必要な声かけは異なると思うので、一つの例として読んでください。
目次
「みんな、テニス楽しい?」
選手たちには、こんなことを伝えました。以下は、その内容を読みやすく整えたものです。
みんな、テニス楽しい?
よく、みんなから「頑張ります」とか「努力します」って聞く。それはそれで、素晴らしいことだと思う。
でもね、私はソフトテニスで「努力しよう」と思ったことはない。ただ、ソフトテニスが好きで、楽しいからやっていた。それだけなんだよね。
好きだからたくさんやったし、上手くなっていくことも楽しいし、試合に勝てたら嬉しい。
たしかに、走ったりトレーニングしたり、好きなことだけではない部分もあった。でも、勝つために必要なことだと「自分で思った」から、苦だとは思わなかった。
せっかく同じ時間を使うのだったら、好きなこと、楽しいことをしようよ。今、テニスがやりたくない、楽しくないなら、ほかに楽しいと思うことを見つけなよ。
勘違いしないでほしいのだけど、別に「ふざけていいよ」って言っているわけじゃないよ。真剣に楽しみなさい。
やる気を出す「きっかけ」を作りたい
大人数の団体でコーチをしていましたが、選手ごとの目標ややる気はさまざまでした。
言われたからやっている選手、周りに合わせてなんとなくやっている選手もいます。そういった選手が変わる「きっかけ」を作ってあげることも、コーチの役目として大切なのかなと思います。
私が伝えたかったのは、努力することを否定する話ではありません。自分がなぜソフトテニスをしているのか、何を楽しいと思うのかを、考えるきっかけになればということです。
好きだから、真剣に取り組む
「楽しい」と感じることが、継続や成長の原動力になると私は考えています。
私にとっては、上手くなっていくことも、試合に勝つことも楽しいことでした。そこにつながると自分で思えたから、好きなことばかりではない練習にも取り組めたのだと思います。
努力を「頑張らなければならないこと」と捉えるよりも、好きなことを純粋に楽しんで取り組む。その気持ちを大切にしてほしいと思っています。
楽しむことと、ふざけることは違う。「真剣に楽しみなさい」という言葉には、その考えも込めていました。
自分で考え、選び、納得して動く
私の経験上の話ですが、他人にやらされているだけの状態では、適切だと思うアドバイスをしても、成長につながりにくいと感じることがありました。
反対に、自分で考え、選び、納得して行動する選手は、こちらが細かく言わなくても、自分から成長していくように感じました。
だからこそ、主体的に行動することは、言葉を変えながら何度も伝えました。これはソフトテニスだけでなく、その後の人生でも大切なことだと考えています。
同じ言葉が、誰にでも届くわけではない
ここまで書いたことは、あくまでも私の考えです。必ずしも正しい意見とは限りませんし、当時の声かけが選手たちにどう届いたのか、最善だったのかも分かりません。
選手の置かれた環境や、指導者との関係はそれぞれ違います。そのため、言葉だけをそのまま使うのではなく、一つの例として参考程度に受け取っていただけたらと思います。
指導の中で試してきた具体的な取り組みについては、「やる気を出させる指導法」にもまとめています。この記事では、その根底にある「楽しむこと」と「自分で選ぶこと」について、私自身の言葉を振り返ってみました。
