もりお
この記事では、初級~中級者向けに後衛レシーブの方法について解説しています。
今回は、初級~中級者向けに後衛のレシーブについて解説したいと思います。
目次
構える位置
上からのファーストサーブに対する構える位置
上からのファーストサーブは、速い球が飛んでくることが多いです。
特に高校生以上は、ベースライン、またはその後ろで構えないと、球に面を合わせて返すことが難しくなってしまいます。
図で示す、ピンク色の辺りで構えましょう。
下からのファーストサーブ(右利き)に対する構える位置
近年、ダブルフォワードのペアが多くなってきました。
ダブルフォワードの選手たちは、強烈に回転をかけたアンダーカットサービスを打つことで、レシーブを浮かせて、それを叩くという試合展開を武器としています。
そんな強烈な回転がかかっているアンダーカットをレシーブするのは、非常に難しくなります。
図で示すピンクの辺りに構えることで、返球率がグンと上がります。
返球方法は、後述する「バウンドが低いサーブのリターン」をご覧ください。
上からのセカンドサーブに対する構える位置
攻めのチャンスです!
ファーストサーブよりも球威は劣るはずなので、やや前気味に構えましょう。
下からのセカンドサーブ(右利き)に対する構える位置
右利きの人がカットをかけると、バウンドした後、軌道が少し左に変化します。
そのため、やや左側に構えましょう。
また、レシーブはしっかりと攻め、すぐ後ろに下がりましょう。
ある程度いいレシーブを打たないと、後衛のポジションに着く前に相手に攻められてしまいます。
下からのセカンドサーブ(左利き)に対する構える位置
左利きの人がカットをかけると、バウンドした後、軌道が少し右に変化します。
そのため、やや右側に構えましょう。
あなたが右利きなら、右に変化するボールは取りにくいはずです。
しっかりとバウンドを予測し、足を動かしてボールに合わせて打ちましょう。
また、レシーブはしっかりと攻め、すぐ後ろに下がりましょう。
ある程度いいレシーブを打たないと、後衛のポジションに着く前に相手に攻められてしまいます。
待球姿勢
レシーブの待球姿勢(構え方)のポイントを箇条書きにしてみました。
太字になっている上から5つは特に重要なポイントです。
- 腰を落とす(落とし過ぎない)
- 足を開く(目安:ラケット1本分)
- 片足を少し前に出しておく
- 小刻みに体重移動をする
- 相手のサーブをよく観察し、コースを予測する
- ラケットは身体の前に構え、シャフト部分に左手(左利きは右手)を添える
- 肩・腕の力を抜く(リラックスした状態で構える)
- グリップを強く握りすぎない(生卵を持つくらいの緩み)
- 無駄にラケットを回転させない
では、質問です。
なぜ、このような待球姿勢をとるのでしょうか?
相手がサーブを打った後の、1歩目を最速で出すためです。
なるべく良いレシーブを返すためには、素早い準備が必要です。
素早い準備をするために、1歩目の足を最速で出すことが重要なのです。
打ち方
基本のリターン
レシーブの打ち方のポイントは、「スプリットステップ」・「早い準備」・「テイクバック」の3つです。
まず、相手サーバーがラケットを振り始めるくらいのタイミングで、スプリットステップをします。
スプリットステップを入れることにより1歩目が格段に出しやすくなるため、サーブに対して自分の打点に素早く移動し、早い準備ができるようになります。
準備をするのに気を付けたいことは、テイクバックを大きくしすぎないことです。
この3つさえ意識できれば、レシーブは簡単にできます。
攻めのリターン
相手のセカンドサーブは、攻めのレシーブが打てるチャンスです。
基本のリターンで注意すべき事項に加え、クローズスタンスでしっかり体重を乗せて打つことを意識しましょう。
速いサーブのリターン
速いサーブが来たからといって、負けないようにラケットを振ってしまうと、コントロールができずミスになりがちです。
相手のサーブの威力を利用して返すイメージで打ちましょう。
ハーフボレーを打つように面を作って合わせるだけで、良いレシーブが返ります。
バウンドが低いサーブのリターン
テイクバックはゼロにしてください。
ボールの後ろにラケットを置いて、そこから上に持ち上げるイメージで打ちます。
ヒザを使って、柔らかく打つように意識しましょう。
狙う場所
相手が雁行陣(がんこうじん)の場合
①クロス
アウトのラインまで距離が長く、さらに前衛に取られにくく、相手のサーブをそのまま返すだけの最もミスの少ないコースです。
威力のあるファーストサーブの対処で精一杯の場合は、このコースに打ちましょう。
もちろん、相手前衛のポーチには要注意です。
また、相手後衛にとっても打ちやすいコースとなってしまうことから、次の打球で攻めの球が来るかもしれません。
レシーブを打ったらすぐ準備をしましょう。
- 速いファストサーブが来た場合
- 4本目攻撃(詳しくはコチラ)を計画している場合
- 自分の打つ体勢が整わなかった場合
②センター
相手前衛にボレーされるリスクは高くなりますが、サイドパスを警戒している場合には非常に有効なコースです。
しっかりとスピードのあるレシーブを返すことができれば、相手後衛にとっても嫌なコースとなり、有利な展開を作ることができます。
このコースを狙うことを事前に決めている場合は、前衛に取られた場合のフォローを、ペアにお願いしておきましょう。
- 上からのセカンドサーブがセンター側に入り、高い打点で打ち込める場合
- 相手前衛がサイドパスを警戒している(センターが空いている)場合
- 相手後衛が右利きで、バックハンドが苦手な場合
③サイドパス
コース変更&前衛にボレーされるという大きなリスクを伴うコースです。
しかし、前衛さえ抜ければ高確率でポイントを得ることができるメリットがあります。
試合開始序盤で、レシーブを打つ体勢がしっかり整っている場合は、思い切ってチャレンジしてみるのもアリです。
これにより相手前衛にサイドパスを警戒させ、その後のレシーブ(センター、ショートクロス、ロブ)や試合展開において有利に進めることができます。
- 上からのセカンドサーブがクロス側に入り、高い打点で打ち込める場合
- 試合開始直後(相手前衛の足止め効果を狙う)
- カウント3-1で勝っている場合
- 根拠のない自信に満ち溢れ、なんとなくサイドパスが成功しそうな場合
④ショートクロス
相手後衛を前に出すことができるため、相手の陣形を大きく崩すことができるコースです。
ボールが浮いたり、コースが甘くなってしまうと、逆に攻められてしまうので注意が必要です。
カットをかけてバウンドを抑える打ち方も有効です。
- 下からのセカンドサーブが来て、しっかり打点に入ることができた場合
- 根拠のない自信に満ち溢れ、なんとなくショートクロスが成功しそうな場合
⑤頭越え
ロブで相手前衛の頭上を越えるコースです。
上手く通れば、相手後衛を走らせることができるため、有利な展開を作ることができる可能性が高いコースです。
- 安定した1点を取りに行きたい場合
- ネットからの距離が遠く、それなりに高い打点でレシーブが打てる場合
相手が2人とも後ろに下がっている場合
①クロス
アウトのラインまで距離が長く、相手のサーブをそのまま返すだけの最もミスの少ないコースです。
威力のあるファーストサーブの対処で精一杯の場合は、このコースに打ちましょう。
サービスダッシュをしてこない前衛の場合は、このままラリーに持ち込んで打ち勝つというのも一つの戦略です。
- 速いファストサーブが来た場合
- サーバーが前衛の場合
②センター
相手にどちらが取るかを迷わせることで、攻められないようにするコースです。
コース変更の角度も大きくなく、サイドアウトの危険性が少ないため、打ちやすいはずです。
サービスダッシュをしない前衛、または平行陣(W後衛)の場合はどんどん狙いましょう。
有利な展開を作ることができる可能性が高くなります。
- いつでも、どんな時でも
③ストレート
相手が右利きの場合、バック側を狙い、攻められないようにするコースです。
基本は②センターで構いませんが、相手に慣れさせない(緩急をつける)ために、同じ構えからたまに打つと効果的です。
- 相手が右利きの場合
- 相手がセンターを警戒している場合
④ショートクロス
平行陣(W後衛)やサービスダッシュをする前衛の場合に効果的なコースです。
平行陣(W後衛)であれば、陣形を崩すことができます。
サービスダッシュをする前衛であれば、取りにくい足元に落ちるか、上手くいけばリターンエースを狙うことができます。
ボールが浮いたり、コースが甘くなってしまうと、逆に攻められてしまうので注意が必要です。
- 下からのセカンドサーブが来て、しっかり打点に入ることができた場合
⑤ショート
前衛サービスの場合、このコースを狙うことで相手後衛を前に出し、相手の陣形を大きく崩すことができます。
平行陣(W後衛)に対しても有効です。
ボールが浮いたり、コースが甘くなってしまうと、逆に攻められてしまうので注意が必要です。
- 下からのセカンドサーブが来て、しっかり打点に入ることができた場合
⑥センターのショート
2人とも後ろに下がっている場合に、最もオススメしたいコースです。
まず、コートのど真ん中ですので、アウトの危険性がありません。
相手にどちらが取るかを迷わせることができます。
さらに、平行陣(W後衛)の場合は、前に出して陣形を崩すことができます。
サービスダッシュをする前衛の場合も、足元に落ちる球は取りにくくなります。
- いつでも、どんな時でも
いかがでしたでしょうか。
今回は、後衛レシーブの基本について徹底的に解説しました。
これを基に、レシーブサイドでポイントを取るためにどんな展開を作るか、ペアと相談してみてください。
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